アルケミスト2
December 25, 2007 01:52
「私は男だから、未来を知りたいのです」とらくだ使いは千里眼に言った。
千里眼は占い棒を地面に投げて、それがどのように落ちたかによって、占いを解釈した。
しかし彼は占い棒を投げなかった。
「わしはな、他人の将来を占って生計をたてているのだ」
「わしは占い棒の科学を知っている。
それを使って過去を読み、忘れ去られていることを発見し、
今、ここにある前兆を理解することができるのだ。
人がわしに相談に来る時、わしは未来を読んでいるわけではない。
未来を推測しているだけだ。
未来は神に属している。
どうやって未来を推測するのかだって?
それは現在現れている前兆をもとに見るのだ。
秘密は現在に、ここにある。
もしおまえが、現在によく注意していれば、
おまえは現在をもっと良くすることがっできる。
そして、おまえが現在を良くしさえすれば、将来起こってくることも良くなるのだ。
未来のことなど忘れてしまいなさい。
そして、毎日を神様の教えにそって生きるがよい。
毎日の中に永遠があるのだ」
これはアンダルシアからエジプトへ旅に出る少年のお話。
今月のFIGARO?がアンダルシアとタリファ特集だったので縁を感じてまた良い文を。